2026年 9 月 1 日
その他
TOA株式会社(本社:神戸市、代表取締役社長:谷口方啓)は2026年7月、小学生の子どもを持つ保護者609人を対象に「音と減災の意識調査」を実施しました。調査にあたっては、岡 真裕美氏(大阪大学大学院人間科学研究科 安全行動学研究分野 特任研究員)の協力のもと、子どもの行動や心理に関する専門的知見を取り入れながら設問を設計し、調査結果の分析について助言をいただきました。
当社は2017年に初めて「音と減災の意識調査」を実施し、災害発生時には「聴覚情報」、発生後には「視覚情報」が重視されていることを発表しました(https://www.toa-global.com/ja/news/others/201703/170303)。今回、同調査から約10年が経過し、共働き世帯の増加や情報収集手段の多様化など、子どもを取り巻く防災環境が変化したことを受けて再調査を実施しました。その結果、危険察知のきっかけとして「聴覚情報」の重要性は依然として高いことが確認されました。一方で、保護者と離れて過ごす子どもが少なくない中、危険を知らせる音を聞いた際の行動に課題が見られ、子ども自身が判断し行動する力の重要性が改めて浮き彫りになりました。
※本リリースにおける「聴覚情報」とは、情報を伝える手段として聴覚に訴えかける情報を指し、緊急地震速報、防災行政無線、非常放送などを含みます。
1.2017年調査から変わらなかったこと
2.社会環境の変化を踏まえた設問から見えてきたこと
※調査データの詳細は、こちらをご覧ください。
TOA 音と減災の意識調査データの詳細(PDF:561KB)
| 方法 | インターネットリサーチ |
|---|---|
| 期間 | 2026年7月27日から8月3日 |
| 対象 | 小学生の子どもがいる全国の男女609名 (小学1年生保護者84名、小学2年生保護者110名、小学3年生保護者122名、小学4年生保護者107名、小学5年生保護者102名、小学6年生保護者84名) |
| 調査協力・アドバイザー | 大阪大学大学院人間科学研究科安全行動学研究分野 特任研究員 岡 真裕美 氏 |
危険を知らせる音の意味を知っていても、それだけで適切な行動につながるとは限りません。とくに小学校低学年頃までの幼い子どもは、「知識として知っている」からといって「実際に行動できる」とは限らず、その場の状況や感情に左右されることがあります。そのため、防災教育では知識を教えるだけでなく、「こういう時はこう行動する」という行動の「型」を繰り返し学び、いざという時に自然と動けるようにしておくことが重要です。
子どもが自ら判断し行動する力を育むためには、防災を知識として覚えるだけでなく、「自分ならここでどうするか」を考える機会を重ねることが大切です。防災体験施設の見学や映像教材、絵本、人形劇などを活用し、危険な状況を具体的にイメージできる経験を積むことが重要です。地震や豪雨に関するニュースに触れた際も、遠い地域で起きた出来事として終わらせるのではなく、「自分の学校や通学路だったらどうするか」「近所の川だったらどうするか」といった視点で考えることで、学びを自分ごととして捉えやすくなります。平時からこうした経験や対話を積み重ねることが、有事の際の迅速な判断と行動につながると考えます。
TOAは、本業を通じた減災・防災への取り組みに加え、2016年から全国の幼稚園や保育園、小学校を対象にオリジナル人形劇「カンカン塔の見はり番」を通じた防災啓発活動を行っています。今回の調査結果も踏まえながら、今後も社会の安全・安心につながる活動を継続してまいります。
特設サイト:https://contents.toa.co.jp/sustainability/kkt/
大阪大学大学院人間科学研究科 安全行動学研究分野 特任研究員 岡 真裕美氏プロフィール
奈良女子大学卒業後、中学校・高等学校の国語科教員として勤務していたが、身内の事故死をきっかけに大阪大学大学院にて子どもの事故予防を研究。現在は、子どもの事故予防や教育・保育関係者の安全意識向上をテーマに講義や情報発信を行う。ABCテレビ「おはよう朝日です」レギュラーコメンテーターほか、メディア出演・取材実績多数。著書に「~事故・ケガで 我が子を事故で死なせないために~子どもを全力で守る本」(いそっぷ社)。
