「IPオーディオシリーズ」の最新ファームウェアを公開
TLS暗号化通信に対応し、クラウドPBXとの連携を強化

2025年 9 月10日

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TOA株式会社(本社:神戸市、代表取締役社長:谷口方啓)は、「IPオーディオシリーズ」において、新たにTLS暗号化通信に対応するなど、クラウドPBX等との連携性を強化するファームウェアv3.4.0を公開しました。

IPオーディオシリーズは直接ネットワークに接続し、かんたんに放送システムが構築できるため、さまざまなシステムインテグレーターの方々に採用いただいている音のIoTデバイスです。今回のファームウェアでは、TLS(Transport Layer Security)による暗号化通信に対応し、HTTPS・SIPS・SRTPなどの通信プロトコルをサポート。クラウドPBXとの安全な接続が可能となり、セキュリティ性と音質の両立を実現しました。

また、扶桑電通株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:有冨英治、以下、扶桑電通)が提供する「ArmZ Cloud」や「ArmZ Link」、「ArmZ Phone」との接続検証を実施。TLSによる暗号化通信下で高音質音声コーデック「Opus」を用いた放送・通話が可能であることを確認しました。これにより、クラウド化が進むビジネスフォン市場でのページング放送や、ICT化が進む防災市場での緊急放送への活用が期待されます。

さらに、SIPフォンからのページング放送において、開始・終了時にチャイムを鳴動させる機能を新たに搭載。放送開始・終了の明確化により、ユーザー体験の向上を図っています。

ファームウェアv3.4.0の主な新機能

  • TLSによる暗号化通信に対応(HTTPS/SIPS/SRTPプロトコルをサポート)
  • SIPフォンからの放送時に開始チャイム・終了チャイムの鳴動機能を追加
  • 制御入力によるイベント機能を拡充、SIPフォンへの発呼・終了が1ボタンで実行可能
  • 内蔵音源による放送にもチャイム鳴動機能を追加

ArmZ Cloudとの接続検証について

本ファームウェアの公開に先立ち、扶桑電通が提供するクラウドPBXサービス「ArmZ Cloud」やオンプレミス型ソフトウェアPBX「ArmZ Link」、モバイルフォンアプリ「ArmZ Phone」とIPオーディオシリーズとの接続検証を実施しました。

検証では、TLSによる暗号化通信に対応した安全な接続が確立し、Opusを用いた高音質な音声による放送および通話が可能であることを確認。これにより、セキュリティ性の高い通信環境下でCD音質レベルの音声双方向通信が実現され、さまざまなアプリケーションにおいて実用性の高い放送システムが構築できることを明らかにしました。

図.ArmZ Cloudとの接続検証の概要

協力会社について

扶桑電通株式会社

扶桑電通は、ネットワークソリューションビジネス・SIソリューションビシネスを柱に、ファシリティサービスを含めた幅広い事業で、全国の54の拠点から、ネットワーク環境の構築、ソフトウェア設計・開発、通信機器・電子機器の導入等を通じてお客様の業務上、経営上の課題を解決しています。

企業WebサイトURL:https://www.fusodentsu.co.jp/

参考情報

  • IPオーディオシリーズについて

    製品特設サイトにて、製品の特長や詳細、市場別の活用例などをご紹介しています。
    特設サイトURL:https://www.toa-products.com/solution/product/ip-audio

  • TLS(Transport Layer Security)

    ネットワーク通信においてセキュリティを要求される通信を行うためのプロトコルです。通信相手の認証や通信内容の暗号化を行うことで、安全性の高い通信が行えるようになります。

  • Opus

    高圧縮でありながら高い音声品質が特長の音声コーデックです。ネットワークを通じた通話やインターネットを通じた音声配信などに採用され、一般的な利用が進んでいます。