公共空間の雑⾳下でも必要な情報が誰にでも届く社会へ︕
東京工科大学との産学連携で、補聴⽀援システムの実証実験を実施
⾮常⽤放送設備のアナウンスを補聴器や⼈⼯内⽿へ直接配信

2025年12月 1

会社

TOA株式会社(本社:神戸市、代表取締役社長:谷口方啓)は、東京工科大学(所在地:東京都八王子市、学長:香川豊)と連携し、Auracast™(※)とWi-Fiを活⽤した補聴⽀援システムで⾮常⽤放送設備のアナウンスを補聴器や⼈⼯内⽿デバイスへ直接配信する国内初の実証実験を実施いたします。

12⽉13⽇(土)に当社の開発拠点「ナレッジスクエア」(兵庫県宝塚市)にて⾏われる実験では、聴覚障害や難聴をお持ちの⽅(20名程度予定)に参加いただき、本システムの実⽤性・有効性を検証します。同施設の⾮常⽤放送設備を使い、公共施設などの館内注意喚起放送、電⾞や空港等交通機関の運⾏案内、避難誘導などのアナウンスを想定した実験を⾏います。また、株式会社アイシン(本社:愛知県刈⾕市)の協⼒により、リアルタイム⾳声認識アプリとして実績のある「YYSystem(ワイワイシステム)」を本システムと連携した字幕表⽰機能も実装。スマートフォン等での表⽰に加え、画⾯を⾒ずに情報アクセスできる「スマートグラス」による検証も⾏います。

※Auracast™:Bluetoothの新規格であり、1つのデバイスの音源を複数の受信機に配信することが可能

図.実証実験のイメージ

実証実験 概要

日時

2025年12月13日(土) 10:30-12:00 / 13:30-15:00 ※全2回実施(実験内容は各回同様)

場所

TOA株式会社 ナレッジスクエア(住所:兵庫県宝塚市⾼松町1-10)
https://contents.toa.co.jp/knowledgesquare/

参加者

⼈⼯内⽿や補聴器の装⽤者、聴覚障害支援者(言語聴覚士、補聴器メーカー)など20名程度予定
(⼀般参加は募集していません)

協力

東京工科大学、株式会社アイシン

今後期待される効果

今回の取り組みは、本システムの国内での社会実装に向けて実⽤を想定した検証成果が得られることが期待されます。騒⾳や反響の影響に関わらず重要な⾳声情報を確実に聴取可能とし、聴覚に障害を持つ⽅や難聴の⽅も安⼼してアクセス・利⽤できる環境整備、情報のバリアフリー向上へと貢献します。

取組経緯

本取り組みは、東京工科大学メディア学部の吉岡英樹講師(聴覚障害支援メディア研究室)が立ち上げたプロジェクト「Voices for All(ボイス・フォー・オール)」の一環として実施され、公共空間で誰もがアナウンスや情報にアクセスすることができる補聴支援システムの社会実装を目指し取り組んでいるものです。イスラエルBettear社が開発し欧米を中心に60カ国以上で販売されている最新の補聴技術をベースに、Auracast™とWi-Fiのハイブリッド方式にすることで、現在普及しているほとんどの補聴器や人工内耳、ヘッドフォン等に対応する音声配信システムを構築。従来方式のような専用受信機を必要とせず受信範囲が広いため、これまでが難しかった公共空間でも導入が可能となります。今年の夏から、医療関係者や聴覚障害当事者団体、補聴器や音響機器メーカーなどの協力のもと、全国各地で体験会や試験運用を実施しています。

お問い合わせ先

TOA株式会社 広報室 玉井
TEL:078-303-5631(直通)
Mail:[email protected]