株主・投資家の皆様へ

代表取締役社長 谷口 方啓

当社グループを取り巻く事業環境は、設備投資の拡大や雇用・所得環境の改善など国内景気は回復傾向が見られるものの、原材料価格・エネルギー価格の高騰や物価の上昇、不安定な国際情勢による地政学的リスクに加え、米国の通商政策の動向や為替相場の急速な変動など、世界経済は先行きが不透明な状況が続いております。

このような環境のもと、当社は公共空間における情報伝達を強みに社会に貢献する企業として事業基盤の強化を進め、2026年3月期の連結業績は、売上高553億86百万円、営業利益46億56百万円となり、売上高、各段階利益において過去最高を更新するとともに、前中期経営基本計画で掲げた目標を達成し、更なる成長に向けた土台を築くことができたと考えています。

当社は、2034年度の創業100周年を見据えた長期経営戦略「NEXT100 TOA」を推進しています。この戦略では、これからの9年間を「再定義」「洗練」「新生」の3つのステージに分け、次の100年を生きていく会社への変革を進めていきます。
Stage1「再定義」に当たる3年間の「中期経営基本計画(2027年3月期~2029年3月期)」では、「事業構造の再定義」を起点に変革の道筋を定め、将来の飛躍的成長に向けた土台づくりを進めます。

本中計の重点施策である「報せるソリューションの革新」は、必要な情報を必要な人へ、必要なタイミングで確実に届ける価値を高めていく取り組みです。
昨年の大阪・関西万博では、会場全体を「未来の街」のモデルと捉え、新たな情報伝達とコミュニケーションの姿を創造・発信し、未来社会に実装していくチャレンジを進めました。災害や事故などの非常時だけでなく、多くの人が集まる公共空間で、必要な情報を必要な時に必要な場所へ届ける仕組みづくりに取り組んだことは、今後の事業展開にとって大きな意味を持つと考えています。
万博を通じて得た知見やノウハウを、今後はさまざまな施設や地域への社会実装につなげ、より安全・安心で円滑な情報伝達の実現に活かしてまいります。

このほかにも「海外成長の加速」では、進出済みの海外各地域・国における重点市場の深耕と新たな有望地域・国への活動を強化することで、海外成長を加速してまいります。「顧客支援ソリューションの進化」では、現場の安全性や運用効率の向上を支援する顧客支援ソリューションを進化させてまいります。「新規事業開発」では、既存事業とは異なる領域で、将来の中核事業となり得る可能性を持つ新たな事業を創出してまいります。「事業成長を支えるヒト・モノ・情報基盤の強化」では、商品の高付加価値化とものづくりの生産性向上により、競争力と収益性を高めてまいります。

また、これらの重点施策を進めるために、当社グループ一人ひとりの成長を支援し、「個の強み」×「チーム力」×「挑戦」の好循環を作り、事業成長を支える人的資本をさらに強化するとともに、デジタルを起点に業務そのものを再設計し、生産性を飛躍的に高めてまいります。

今後も株主・投資家の皆さまとの対話を大切にし、経営の透明性を高めながら、企業価値の向上に取り組んでまいりますので、ご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

代表取締役社長 谷口 方啓